答え

夏の住宅の暑さは、気温だけでなく壁の温度が上がることによる熱輻射の影響もあります。

 


ポイント3....夏の日差しにご用心


高気密・高断熱住宅にも一つだけ弱点があります。それは、断熱がいいので窓からの日差しの熱がそのまま室温を上げてしまうことです。窓からの日差しの熱が逃げていかないので、思ったより大きな負担がエアコンにかかってしまいます。




例えば、日差しで窓にはほとんど日射遮蔽がない場合、日射遮蔽係数0.8となり、この場合(40坪の住宅)3600kcal/時もの熱量が日射として入ってくることになります。生活発熱量500kcalと合わせるとエアコン1台分がこのためだけに必要となります。その逆に屋根を大きくし日射を遮蔽すると、これがわずか900kcal/時に減ってしまいます。エアコン1台で充分となります。

西日と東日対策を



西日と東日対策を:最近の洋風の住宅では大屋根も小さくヒサシもありません。このような住宅でも、南側の窓は太陽が高い位置にあるのであまり日差しは入りません。
大変なのが朝の東日と夕方の西日です。雨戸やブラインド、シャッターをつけるか、窓を小さくする工夫が必要です。熱反射するLow-Eガラスを使うのもいい方法です。

ポイント4....すきま風はエアコンの大敵


一般工法の住宅では隙間相当面積が約10平方cm/平方mもあり、40坪の住宅では1時間に950立方mもの空気が隙間風として逃げるということでしたが、この隙間風で逃げる空気を冷やす為に使われるカロリーをちょっと計算してみましょう。
夏の外の気温を35℃湿度70%とすると外気のエンタルピーは24で、室内の気温を28℃湿度50%とすると、エンタルピーは14です。単純にその差に空気の重さをかけてみると必要カロリー数が出ます。空気の重さは、1.2kg/立方mですから、以下のような計算になります。

(24-14)kcal/kg×1.2kg/立方方m×950立方m=11400kcal

家庭用の3kwタイプ(2580kcal)位のエアコンならば、この空気を冷やすだけで約4〜5台のエアコンが必要となります。各部屋に1台というのも納得できます。
HPなら無駄な隙間風がないので40坪以下の住宅なら、1〜2台のエアコンでOK。当然電気代も全然違います。(但し、日射対策をした場合)